レポート テーマ『右脳・左脳の役割って!?』

「脳トレ」という言葉が一般化されて何年経つだろうか。
中でも「右脳を鍛える...」という問題集やゲームソフトが人気となり、それに興じる方々も少なくない。
そもそも私達の日常生活に於いて右脳と左脳はどのような働きをしているのか、また脳の能力を十二分に発揮するにはどうすれば良いのか。今回のレポートは、右脳・左脳の役割分担とそれを鍛える意味についてまとめてみたい。
大脳は右半分と左半分に分かれていて、各々身体の反対側の動きを支配していることはご存知かと思うが、左脳は言語脳とも呼ばれ、身体右半分の運動や知覚を支配するほかに、言語を理解する中枢がある。また数字の処理や記憶、機械的・記号的なものの分析や組立て、これらを相互的、総合的に処理するための働きをしている。
一方、右脳には視覚的、空間的問題を処理する機能があって、迷路からぬけ出したり周囲の環境を理解したり、複雑な形を整えたり、物を空間に配列する機能が優位に備わっている。
つまり、分析力や論理構成は主に左脳、直感力や感受性は主に右脳で支配されているのはどうやら本当だといってもいいようである。
左脳は言語と理論でじっくり思考し、記憶したり計算する意識脳。
コツコツ努力し積み上げる直列型、許容量の小さい脳であるため、どんどん忘れないと次の情報を記憶できないので短期記憶脳といえる。
また肉体脳であるため、緊張した意識集中によりイライラのベータ波脳波状態となり、疲れやすくストレスがたまる。現在の学校教育は、言語と論理的思考の左脳記憶学習に偏っているといえるであろう。
一方、右脳は本能的能力から発達した脳で、見たまま聞いたまま感じたままに
イメージ、直感で瞬間的に記憶したり情報を取り込む無意識脳である。
瞬間的に大量の情報をイメージとして記憶したり超高速で計算してしまう。
無限な許容量を潜在意識に記憶し、必要時には瞬時に直感的にアウトプットできる。
これでいえば、右脳はイメージ・図形・空間パターンなどの認識力などを司り、右脳が開化すると想像力や速読力が身につくほか勘が鋭くなるのだ。
将棋で史上初の7冠王という偉業を成し遂げた羽生善治氏は、右脳を使って局面の判断をしていると言われている。
現代人を右脳型と左脳型に分類すると、一割が右脳型、四割が左脳型で残りの五割がどちらともつかない中間型といわれている。
教育の在り方から考えても、論理的な思考が求められることから、中間型の人たちは右脳を意識して鍛えない限り、どんどん左脳型になってしまうという。
よく右脳型人間、左脳型人間などという言い方をするが、個人によって言語や数字の記憶やそれに伴う情報処理に優れている人、あるいは直観力や総合的な判断力に優れている人など、得意な方があるようだ。
ここで、あなたの脳は「右脳系」なのか、「左脳系」なのかチェックしてみよう。
下のリストで4つ以上に心当たりがあれば右脳系、逆に3つ以下なら左脳系といえる。
- (1)多少のミスは気にならない
- (2)公式などを暗記するのが苦手
- (3)割り勘などの計算が面倒に感じる
- (4)美術館に行くのが好き
- (5)どちらかというと時間にルーズである
- (6)雑談が好き
右脳系か左脳系かは、個人差だけでなく男女によっても違いがある。
一般的に男性は右脳系、女性は左脳系といわれているが、男性と女性では脳の形態的な差もはっきりしている。
右脳と左脳とをつなぐ脳梁(のうりょう)という線維が、左右の情報をやり取りする経路となっているのだが、この脳梁は女性の方が大きい。
女性は話をするときに左右の脳を使うことが分かっているが、これは脳梁などがよく発達していることで、常に情報の行き来がしやすいからなのかも知れない。
ここ数年、「右脳を鍛えるトレーニング」なるものが話題となっているが、これは瞬間的な判断能力を鍛えるトレーニングが多いようである。
このことが医学的に右脳を鍛えることになるのかどうかは明確にはされていないものの、脳の能力を鍛えるという意味で考えれば十分に役立つことは間違いない。
脳は反復を繰り返すことによって記憶力が強くなり、さらに進むとその記憶が小脳にコピーされ、反射的に行動できるようになるという。
脳は右脳、左脳だけではなく、小脳も脳幹も前頭葉も同時に確実に連携して動いている。当然左脳だけを極端に使っていれば、左脳は実力を発揮する前に疲労して動きが鈍るが、左脳と右脳をバランスよく使うことと、脳全体の能力を鍛えることを心掛けることで、脳は活性化し能力をフルに発揮できるのである。
佐野 有仁




