
これでもかと言わんばかりの暑さが続く毎日、ビールがひときわ美味しく感じられる。
小生などは毎日、冷えたビールをク〜っと飲むためだけに仕事をしているようなものだが、今回のレポートは、家庭でビールを美味しく飲むコツについてまとめてみたい。
まず、美味しいビールを飲むために最も重要なのは鮮度である。
いくら賞味期限以内だからといっても、時間が経てば経つほど味は落ちる。
ビール工場でできたてのビールを飲んでみると、その違いにびっくりするほどだ。
ビールを買う際は、よく売れている酒屋さんでコマメに買う方が良い。
まとめ買いをする方もおられるが、この時期冷蔵庫で保管しないと、高温でビールの分子が活動してしまうため味が落ちてしまう。
よく日の当たる店頭にビールが箱積みにされている光景を目にするが、そういうビールは避けた方がいい。
できるだけ冷えた陳列棚から飲む分だけ買い、冷蔵庫で冷やして飲むことをお勧めする。
冷蔵庫での保存方法だが、ビールはキンキンに冷やした方が良い、という方も少なくないが、ビールは冷えていればいいというものではなく丁度いい温度がある。
どうしても凍りそうなほど冷えたのがいい!という方はもちろんそれでもいいのだが、凍り付くような低温は、ビールの分子結合が崩れ、沈殿物が生じることがある。
また冷え過ぎたビールは、本来の苦味やうまみなどを感じにくく、泡立ちも良くなく見た目にも美味しそうとはいえない。
念のため、美味しく飲める温度は、夏季なら5〜8℃、冬季なら8〜10℃といわれている。
ビールを冷蔵庫のドアポケットに入れている方もいるかもしれないが、ビールは振動にも弱いデリケートな飲み物なのでやめた方がいい。振動はビールの分子の活動を促してしまい、酸化が進み濁りが出て味も落ちてしまう。
本当に美味しいビールを飲みたいのなら、グラスにも気を使いたいものだ。
グラスを選ぶポイントは、(1)底が丸くて縦長のグラス (2)5口程度で飲みきれるほどの大きさ (3)ピルスナーグラスやウィスキーグラス、変形グラスは避ける (4)あまり重すぎないもの。
底が平たいと、最初に注がれたビールが底に当たり衝撃を受け、グラスの中で踊ってしまう。底が丸ければ、くるりと回転するようにビールが注がれるため、衝撃が少なくなるのだ。
また、ピルスナーグラスは、ホップをふんだんに使ったドイツやチェコのビールなど香りを楽しむときにはいいのだが、日本のビールはホップをおさえる傾向にあるため、日本のビールを飲むときには適さない。
いよいよビールの注ぎ方だが、その前に...。
グラスはガラス表面の汚れや油分を洗剤とグラス用のスポンジを使ってきれいに洗い流し、そのまま自然乾燥させておく。ふきんで拭いてしまうと、ほこりがグラス内部に付着し、泡立ちに影響する。
冷蔵庫にビアグラスを入れて冷やす方もいるが、薄手のビアグラスなら常温のまま使っても良い。ただし、ビアジョッキなど厚手の器は、ビールを注いだときにビールの温度に変化をもたらしやすいため、冷やしてから使ったほうが無難である。
それでは注ごう。
まずグラスは手に持たずテーブルに置き、最初はゆっくりとグラス底の中心めがけて3分の1ほど注ぐ。ここで泡が半分くらいに減るまで待ち、再びゆっくりと注ぎ始める。
今度は泡がグラスの上端を2〜3センチ超えるくらいまで注ぎストップ。
再び泡が半分くらいに減るまで待つ。そして最後にゆっくりとビールを注ぎ入れ、ビールの量を調整する。理想的なビールと泡の割合は7対3。きめ細かい泡でビールの表面を覆うことで、多少時間がたっても注ぎたての美味しさを保つことができる。
いかがだろう、ご参考として頂けたであろうか。
暑さで疲れた体を、美味しい“恵みの一杯”で癒していただきたい。
( 有中 良造 )
| 2011年10月16日更新 | ||
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